周りの人と違うもの
ホノとヒナのリュックを新調しました。
それを見たカナが「いいなぁ、いいなぁ」と目だけで訴えています。
実はカナのリュックは登園にも使った3年物で、合皮の部分がだいぶひび割れているのです。それに、もう小学生。体も大きくなったので、リュックの大きさにも物足りなさを感じ始めているのは知っていました。
なのに一緒に買わなかったのは、きいてもカナが今まで「ほしい」と口にはしていないから。そしてその時、本人がいなかったから。
カナもほしい?
「うん」
もうあのカバン小さいんでしょう?
「うん。みんなもっと大きいの使ってる」
それさぁ、(入学後)2回あった遠足のときに気づいたよね。
「うん」
困らないならそのままでもいいんだけど。もっとたくさん入れたいと思ったなら、小さくて困ると思ったなら言わなきゃ。大きいカバンがほしいって。
「もっと大きいのほしい」
うん、わかった。今度買いに行こう。
学校で周りの人のと違って、困ったなって思うことがあったら、おうちに帰ってから言うんだよ。
「…………(授業で)声が小さい」
それはさぁ、母に言われましても。
アナタ、遊んでるときはうるさいくらいですし。
音読はおうちでたくさん読まないと上手にならないよって何度言っても、のらりくらりと逃げてるのはカナだよねぇ。
(2016年3月)
