グッドロックのすすめ。

   

 爬虫類用の飼育容器として私が気に入っているのは、みどり商会さんから販売されている「グッドロック」という商品である。

 理由はいくつかある。
 ひとつは、底面、背面に同社から販売されている遠赤外線ヒーターをセットするスリットがあらかじめ設けられていること。底面にはナイーブ、背面には、ピタリ適温の3号をぴったりと収められるようになっている。ケージを持ち上げたり、両面テープを使ったりしなくても遠赤外線ヒーターが設置できて楽なので、私は気に入っている。網蓋は暖突を取り付けてもたわまないくらい丈夫だし、暖突のコードを出すためのスリットがちゃんとケージ上部に設けられている点もよい。

 しかし、実際にはもうひとつの理由の方が大きい。
 それは、プラスチック製なので、大きさのわりに軽い、ということである。
 グッドロックのサイズは幅44cm、奥行き74cm、高さ27cmある。同じくらいのサイズのガラスケージは、重くて持ち上げるのに大変苦労する。私はヨツユビリクガメを飼育するのに、グラステラリウム6045(幅60cm奥行き45cm)を使っていたけれど、レジから車へ、また、車からアパートの2階にある自分の部屋へ運ぶのに大変難儀し(狭い階段の壁紙を傷つけないように運ぶためには、自らの腰を犠牲にしなければならない)、こんなもの、もう2度と動かすものか、と呪詛を吐いた記憶がある(実際、先日の引っ越しではそれは運ばず、処分してしまうことにした)。汚れてきたから丸洗いをしたいと思っても、庭やお風呂場に移動させるだけでくたびれてしまう。
 しかし、グッドロックならば、底面積はひとまわり大きい一方で、女性でも無理なく持ち上げられる重量に収まっている(女性ほどしか筋力のない私が言うのだから間違いない)。土など重い床材を入れていなければ、動かして丸洗いするのも楽々だ。うっかりぶつけて割ってしまうおそれもそれほどない。移動・メンテナンスという点で見ると、大変すぐれているのである。
 もちろん、見栄えや照明器具の使用という点から見ると、ガラス製の爬虫類ケージの方が優れていることは間違いがない。トゲオアガマのような高温の(プラスチックが変形するような)ホットスポットが必要な種には、そちらの方がいいだろう。高さがないので、樹上性種にも使いにくい。けれども、たとえばアオジタトカゲのように、地表性で高温のホットスポットが必要ない、というような種であれば、十分、これらの利点が生きてくる。ヘビ類にもぴったりだ。網蓋はそれほど目が細かくないので、紫外線などは外から照射してやれば問題はない。
 大きくて軽い、というのはなんにせよ大きなメリットだと思う。グッドロックは、握力や背筋力にあまり自信のない人、遅かれ早かれ引っ越しすることが確定しているような人にはおすすめのケージである。
 ぜひぜひ使ってみて欲しい。

1986年生まれ。幼少期より生き物と戯れて育つ。2011年、東京農工大学農学部獣医学科卒業。同年より小動物臨床に従事。在学中から、WordPressを利用してブログを書き始める。ニシアフリカトカゲモドキと出会った2014年に内容を一新、爬虫類ブログ「とかげもどきのしっぽ。」を立ち上げ、現在に至る。ニシアフリカトカゲモドキをはじめ、多くの爬虫類と暮らしている。

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