給湯設備はとても大事
2016/03/18
冷凍コオロギを、解凍する。
ガスのスイッチを入れ、蛇口のハンドルをお湯の方に回して開栓し、ボールにぬるま湯を溜める。そこに、ユニパックに入れたコオロギを浸してしばし待つ。
わざわざお湯を沸かさなくても、蛇口をひねればお湯が出るというのは、大変ありがたいことである。
お風呂場の蛇口からはもっと熱いお湯がでるから、冷凍マウスを解凍するのもわけはない。
冬場にカメの水換えをするのも楽である。水槽を洗うときはお湯が使えるし、きなり28度の水を注ぐことができるからだ。
小学生の頃まで住んでいた社宅のバランス釜は、湯船に溜めた水を沸かす機能しかついていなかった。だからクサガメの水槽を洗うときには、水道から出る冷たい水を使うしかなかった。真冬に水で洗い物をするのはとてもしんどい。給湯器のついた台所で炊事をしている母よりも、冬場の私の手にはアカギレが多かった。掃除が終わったあとも、水があたたまるまでカメを戻すことができなかったから時間がかかった。
冷凍餌を解凍するのに、いちいちお湯を沸かすのも面倒だ。解凍せねばならない餌の量が多いならなおさら。
給湯設備の整った家に住むことは、爬虫類を飼育するにあたってとても重要なことだと思う。
実家で爬虫類を飼われているみなさまが、もし仕事や学業の都合で家を出なければならなくなった場合、物件探しにおいては空調に並んで給湯設備をきちんとチェックすることをおすすめする。まあ今では蛇口から水しか出ない物件はそうはないだろうが、古いところではそういうところもある。私が学生時代に借りていたアパートはそうだった。ガスはお風呂のみだった。その分家賃は安かったが、爬虫類を連れていくつもりならそこはケチらない方がいい。
引越しシーズンには程遠いが、心の片隅に留めておいていただければ幸いだ。