トカゲの尾の再生メカニズムが解明される

      2016/03/18

 アリゾナ州立大学の研究グループが、トカゲの尾の再生の細胞学的・分子生物学的メカニズムを明らかにしました。

 PLOS ONE: Transcriptomic Analysis of Tail Regeneration in the Lizard Anolis carolinensis Reveals Activation of Conserved Vertebrate Developmental and Repair Mechanisms

 研究材料はイグアナの仲間のグリーンアノールというトカゲです。著者らこのトカゲを用い、再生中の尾の組織学的な変化や、再生の間に活性化する遺伝子を記録しました。その結果、トカゲの尾が再生する過程では、発生や創傷治癒に関わる326もの異なった遺伝子が活性化していることがわかりました。また、細胞の増殖が、先端だけでなく尾の全体で起こっていることもわかりました。一方で、幹細胞や前駆細胞などの存在は、尾のどの部位でも認められませんでした。
 これらの結果から、トカゲの尾の再生は、ヒトも含めた脊椎動物が共通して持っている発生機構や、創傷治癒機構を活用して行われていることが示唆されました。
 ひょっとしたら、この知識を応用して、人間の再生医療に新たな道を拓くことができるかもしれませんね。

1986年生まれ。幼少期より生き物と戯れて育つ。2011年、東京農工大学農学部獣医学科卒業。同年より小動物臨床に従事。在学中から、WordPressを利用してブログを書き始める。ニシアフリカトカゲモドキと出会った2014年に内容を一新、爬虫類ブログ「とかげもどきのしっぽ。」を立ち上げ、現在に至る。ニシアフリカトカゲモドキをはじめ、多くの爬虫類と暮らしている。

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