トカゲモドキの繁殖成功率を上げる方法?

      2016/02/22

 トカゲモドキを繁殖させようとするときには、どうしたら、より確実に、交配を成功させることができるのか、ということが気になりますよね。
 しばしば言われるのは、雌雄を1度だけ交尾をさせるよりも、何度か繰り返し交尾をさせた方が妊娠する可能性が高まる、ということです。
 何度か繁殖に挑戦していれば、いずれ経験的にわかるようになることなのでしょうが、実は、このことは実験によって確かめられてもいます。
 こちらの論文に、その結果がまとめられています。
Multiple Mating Increases Fecundity, Fertility and Relative Clutch Mass in the Female Leopard Gecko (Eublepharis macularius) - LaDage - 2008 - Ethology - Wiley Online Library

 実験に使われたのは、1度も交尾・産卵をしたことのない1才から2才のヒョウモントカゲモドキのメス18匹です。
 研究者らは、18匹を次の3つのグループに分けました。

  1. 1度だけオスと交尾させたグループ
  2. 同じオスと2度繰り返し交尾させたグループ
  3. 2匹の別のオスと1度ずつ交尾させたグループ

 
 そして、それぞれのグループについて、産卵した卵の総数、そのうちの有精卵の比率、産卵した卵の重さの平均を比較しました。なお、2番目と3番目のグループにおいて、2度目の交配は、1度目の交配から24時間前後雌雄を隔離したのちに行われています。
 その結果、1番目のグループに比べて、2番目のグループは3つの項目いずれもが増加傾向にあり、3番目のグループは、それらがさらに増加傾向にあることがわかりました。1番目と2番目のグループの間の差、2番目の3番目のグループの間の差は、本来は違いがないはずなのに偶然そのような偏りが生まれてしまったという可能性もありうる程度の差でしたが、1番目のグループと3番目のグループの間には、偶然そうなったとは言えないくらいの差が生まれました。
 ヒョウモントカゲモドキのメスは、オスと1度しか交尾しない場合に比べて、2匹の別のオスと1度ずつ交尾した場合の方が、明らかにたくさんの、そして大きな卵を産み、有精卵を産む確率も高くなることがわかったのです。
 つまり、後者の方が繁殖が成功しやすい、ということです。
 できるかぎりたくさんの卵を得たい、と思ったら、オスを2頭以上用意しておくといいのかもしれませんね。

1986年生まれ。幼少期より生き物と戯れて育つ。2011年、東京農工大学農学部獣医学科卒業。同年より小動物臨床に従事。在学中から、WordPressを利用してブログを書き始める。ニシアフリカトカゲモドキと出会った2014年に内容を一新、爬虫類ブログ「とかげもどきのしっぽ。」を立ち上げ、現在に至る。ニシアフリカトカゲモドキをはじめ、多くの爬虫類と暮らしている。

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