本の未来はどうなるのか。

      2016/04/09

 慶応義塾大学が、こんな動画を公開しています。

 専修大学教授でデジタル出版機構会長(当時)の植村八潮さんが、電子書籍の登場によってもたらされる出版の世界の変化について語ったセミナーの模様を収録したものです。
 印刷機以前の、職人が活字を拾う活版印刷の時代から、電子書籍の黎明まで、そのすべてを最前線で見てきた植村さんの語る内容は、目から鱗の連続でした。
「ケータイコミックは、“漫画じゃない”ものを敢えて作って漫画を読まない層を取り込んだから売れた」
「紙に印刷されていることを電子化するのが電子書籍じゃない。紙にできることは紙でやればいい。紙にできないことをやるのが電子書籍だ」
「紙に印刷するのが出版だと思ってるから、出版業界の衰退、みたいな考えになる。電子書籍もブログもLINEもTwitterも出版だと捉えればいい。概念を変えろ」
「印刷物が流通する市場は縮小するかもしれない。でもその代わりに、電子書籍が流通する市場が拡大すればそれでいい。それが技術改革というものだ」
 という主張は、ともすれば、「村上春樹の新刊を電子書籍で読みたい」というような形式で電子書籍を捉えてしまいがちな私たちの固いアタマを強く揺さぶってきます。
 2013年に行われた講義ですが、語られている内容は、秒進分歩の現代社会においても、決して古びてはいない本質的なものだと思います。
 お時間のある方はぜひぜひ。

1986年生まれ。幼少期より生き物と戯れて育つ。2011年、東京農工大学農学部獣医学科卒業。同年より小動物臨床に従事。在学中から、WordPressを利用してブログを書き始める。ニシアフリカトカゲモドキと出会った2014年に内容を一新、爬虫類ブログ「とかげもどきのしっぽ。」を立ち上げ、現在に至る。ニシアフリカトカゲモドキをはじめ、多くの爬虫類と暮らしている。

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