ニシアフリカトカゲモドキの飼い方

 ここでは、ニシアフリカトカゲモドキの飼い方を説明したいと思います。

必要な器具

 ニシアフリカトカゲモドキの飼育には、あまり大掛かりな設備は必要ありません。最低限、以下のものを用意すれば飼育することができます。

  • ケージ(飼育容器)
  • 水入れ
  • シートヒーター
  • 床材
  • シェルター(隠れ家)

 ケージは、カブトムシを飼うようなプラケースでも十分です。長辺の長さが、飼育個体の全長の倍くらいあればよいでしょう。地上性の動物なので、高さは必要ありません。
 床材には土、キッチンペーパー、ペットシーツなどが使えます。管理の簡便さを優先するのであればペットシーツがよいでしょう。排泄物の水分や霧吹きした際の余計な水分を吸い取ってくれるので蒸れにくく、まるっと交換することができるので衛生的です。経済的にペットシーツが厳しければ、キッチンペーパーを厚めに敷いても同様の効果を期待できます。
 おすすめなのは、土を敷くことです。保湿力が高く、ニシアフリカトカゲモドキが好む多湿な環境を再現することができるからです。乾燥した環境で起こりやすい指先の脱皮不全も、土を湿らせて足元から保湿してやることで予防することができます。入手しやすい園芸用の赤玉土を用いるとよいでしょう。粒子が細かいので、餌に付着して誤飲してしまっても、消化管閉塞を起こしにくい利点があります。
 水入れは、倒されないように安定性のあるものを選びましょう。幼体や餌として与えるコオロギが中で溺れないように、浅めのものを用意します。
 シェルターは必ず用意するようにしましょう。臆病な動物なので、身を隠して安心できる場所が必要であること、多湿な環境を好むためケージ内に湿った場所が必要であることが理由です。全身がちょうど隠れて、中で方向転換ができる程度の大きさがのものを用意してください。専用のシェルターが販売されているのでそれを利用するのが簡便でしょう。紙箱や植木鉢の破片などを利用しても構いません。シェルターの中に湿らせた水苔を入れるなどして、湿度を保ってあげるようにします。
 ケージの底にはシートヒーターを敷きます。正確に言うと、シートヒーターの上にケージを置きます。シートヒーターには、ヒーターそのものが発熱し熱伝導によって対象を温めるものと、遠赤外線を発して温めるものとの2つがありますが、ケージの外から温める場合は後者の方が便利です。ヒーターの面積は、ケージの面積の3分の1程度になるようにしましょう。全面がヒーターの上に乗ってしまうと、温度が上がりすぎた場合に動物の逃げ場がなくなってしまうからです。
 夜行性の動物なので、とくに照明は必要ありません。

我が家のセッティング

我が家のセッティング

飼育環境

 基本の温度は、25〜28℃程度になるようにしましょう。食べた物を消化するときや、体調不良時には体温を上げてやることが望ましいので、一部に35℃程度の場所を作り、トカゲモドキが暖まりに行けるようにしてやりましょう。
 一部に湿った場所が用意されていれば湿度にはそれほど神経質になる必要はないですが、室内は乾燥しがちなので、1日1度くらい霧吹きをしてやるとよいでしょう。
 温度・湿度管理のために、ケージ内あるいはその付近に温度計を設置します。1日の最高気温と最低気温が記録できる最高最低温度計があると便利でしょう。また、赤外線を利用して直接触らずに物体の温度を測ることのできる温度計もあるので、全体の温度を最低最高温度計でチェックし、シェルター内や生体の体温を赤外線型の温度計で時折チェックするようにするとより細やかな管理ができるかと思います。
 ケージは、床から離れた場所に置きます。床付近は冷えやすいからです。世話のしやすさを考えると、腰から胸くらいの高さのところにケージを置くのがよいと思います。直射日光やエアコンの風があたる場所は避けましょう。特に連れてきてすぐは、静かな環境を用意するようにします。
 怯えると尻尾切りをします。
 猫を近づけてはいけません。

 トカゲモドキの餌は昆虫です。コオロギやゴキブリ、ミルワームなど各種餌昆虫が販売されているのでそれを与えます。頭の大きさよりも一回り小さいくらいのコオロギを与えるのがよいでしょう。量は動物の腹具合と相談して決めます。お腹がいっぱいになってくると、餌への反応が鈍くなりますから、そうなるくらいまで与えましょう。コオロギ自体に栄養価のよい餌を食べさせ、与えるときにはミネラルやビタミンのサプリメントをまぶして十分な栄養がとれるようにします。夜行性なので夜与えてください。デビュアやレッドローチなどのゴキブリの仲間を主食にすることもできます。ミルワームなどは栄養バランスに偏りがあるため、おやつ程度にとどめましょう。
 慣れた個体は、ピンセットから餌をとるようになります。ピンセットで与えられるものが餌だと認識するようになると、冷凍コオロギや乾燥コオロギも食べてくれるようになるでしょう。活き餌を管理するのが大変という方は、冷凍餌に餌付けてしまうと便利です。

掃除

 床材にペットシーツを使っている場合は、汚れたら交換しましょう。土を敷いている場合は、排泄物をこまめに取り除きます。放置するとカビや細菌が増殖するので気をつけてください。土は定期的に交換し、その際にはケージを丸洗いします。なお、土をゴミとして回収してくれない自治体はけっこうあります。その場合は、自分で回収業者を探して回収してもらわなければいけません。あらかじめ確認しておきましょう。

 以上のことに気をつければ、問題なくニシアフリカトカゲモドキを飼育できると思います。はじめて飼う場合は、ベビーではなくある程度育った個体で、健康なものを選んだ方が安心です。野生個体を採集してきたものが売られていることがありますが、繁殖個体に比べて扱いが難しいので飼育に慣れるまでは避けた方が無難でしょう。
 言うまでもないことですが、一度飼い始めたら、最後まで責任を持って面倒をみてあげてください。
 では、よいトカゲモドキライフを。

 ニシアフリカトカゲモドキが主役の本は残念ながらありませんが、ヒョウモントカゲモドキについて書かれた本が参考になるでしょう。ヒョウモントカゲモドキの飼い方をベースに、少し多湿と高温にしてやるとよいと思います。床材に用いる赤玉土は、この本で推奨されています。

 ビバリウムガイド70号では巻頭特集でニシアフリカトカゲモドキが扱われています。雑誌なので増刷はありませんから、気になる人は早めに入手しておくようにしましょう。

 うちで使っているケージです。類似品よりやや高いですが、ほどよい大きさで、底面が黒く見栄えがよいので気に入っています。

 床材には、赤玉土の小粒のものがおすすめです。

 素焼き製のシェルターです。上部に水を入れると、それが全体に浸透して内部を湿った状態にしてくれます。多湿な環境を好む生き物にはうってつけでしょう。

 水入れは、このくらいのサイズがちょうどいいのではないかと思います。

 ケージ1つに対してこれくらいのサイズのヒーターを用意しておき、季節によって温める面積を調節できるようにしておくとよいでしょう。

公開日:
最終更新日:2016/05/08