留守中の管理

 ニシアフリカトカゲモドキを飼っているけれど、仕事や旅行で家を開けなければいけなくなった、というときには、どうすればいいのでしょうか?

お留守番でも大丈夫

 ニシアフリカトカゲモドキは、尻尾に栄養分を蓄えておくことができます。十分に栄養を蓄えた個体なら、半年くらいは尻尾の栄養だけで生きていくことができます。ですから、1週間程度の旅行であれば、その間まったく餌を与えなくてもへっちゃらです。餌を与えてもらうために誰かに預ける必要はありません。むしろニシアフたちは、誰かに預けて環境が変わることの方にストレスを強く感じてしまいますから、「とにかく誰かに見ててもらわなきゃ」と爬虫類の飼育経験のない人に預けるくらいなら、お留守番をさせておいた方が安心でしょう。預かってくれる人が見つからないからと、慌てなくても大丈夫です。
 ただし、生後半年経っていないようなベビーや、病気の個体は例外です。そのような個体には手厚いケアが必要ですから、信頼できる人に世話をお願いするか、長期間家を空けないようにする必要があるでしょう。

ひいらぎの尻尾

でっぷりしたひいらぎの尻尾。これくらいあればしばらくは大丈夫。

水切れに注意

 では、具体的なお留守番のさせ方について説明します。
 上に書いた通り、ニシアフリカトカゲモドキは1週間くらい餌を食べなくても平気ですから、ケージ内に餌を入れていく必要はありません。むしろ、餌を入れておく方がトラブルに繋がるおそれがあります。日持ちするように生きたコオロギを入れておくと、逆にニシアフがコオロギに襲われるかもしれませんし、置き餌を食べるからと冷凍コオロギや人工飼料をたくさん置いておくと傷んでしまい、口にしたニシアフがお腹を壊すかもしれません。餌を口にした後でなんらかのトラブルにより暖房が切れてしまい、消化不良を起こして弱ってしまうということも考えられます。何も入れない方が安心です。
 しかし、飲み水は多めに用意しておきましょう。長期間の絶食には耐えられても、長期間の絶水には耐えられません。暑い季節であれば、すぐに脱水して弱ってしまいます。留守中に水切れが起こらないように、大きめの水入れを使ったり、複数の水入れを設置しておくとよいでしょう。

留守番セッティング

留守番させるときのケージの様子

エアコンをつけて

 日本の夏に、もはやエアコンは必需品となっています。とはいえ、短い時間であっても、外出するときにはエアコンを切るという方は少なくないかもしれません。まして旅行に出かけるときには、エアコンを切っていく人がほとんどでしょう。けれども、ニシアフに限らず家に動物がいる場合には、外出中もエアコンをつけておく必要があります。真夏の日中の室温は、ニシアフにとっても暑すぎるからです。ニシアフリカトカゲモドキは熱帯原産の動物ですが、気温の上がる日中は涼しい穴の中に隠れていて、夜になってから活動します。ですから、エアコンをつけない真夏の昼の室温――40℃に迫る――には耐えることができません。エアコンを使って、部屋全体の温度が28℃程度になるようにしておきましょう。その上で、温度の下がりすぎからニシアフたちが身を守れるように、パネルヒーターなどで局所的にケージ内を暖めておくと安心です。

エアコン

エアコンは夏の必需品

 冬場は条件によりますが、やはりエアコンで暖房をしておいた方がトラブルが少ないのではないかと思います。観葉植物用の温室にケージをまとめて、温室内を保温するのでもよいでしょう。ニシアフのように、昼夜で極端な温度変化をつけないで飼うような動物の場合は、要するに、「普段通りの温度管理を留守中も継続する」つもりでいるとよいだろうと思います。

外出前の給餌

 1週間程度の外出でトラブルが起こることはほぼありませんが、起こることもあります。夏場、エアコンが効きすぎて室温が想定以上に低くなってしまうことがあるかもしれませんし、冬場、暖房器具の故障などで温度が維持できなくなってしまうことがあるかもしれません。温度が下がる事故は、冬場の方が起こりやすいでしょう。ですから、特に冬場は、ニシアフのお腹が空っぽの状態でお留守番をさせることをおすすめします。お腹の中に食べ物がある状態で、消化管が十分にはたらけないくらい温度が下がってしまうと、消化不良を起こし、体調を崩してしまうことがあるからです。何もなければ耐えられる程度の温度低下でも、消化不良が重なるとすぐに状態が悪くなる場合があります。トラブルが発生した場合の影響を少しでも小さくするため、2〜3日前に最後の餌を与えて、外出直前は餌を控えましょう。

 以上のことに注意すれば、ニシアフリカトカゲモドキにお留守番をしてもらうことができます。もちろん、見ていられない以上トラブルの起きるリスクは常にありますから、あまりほいほい家を空けるのは考えものですが、「命を預かっているから」と必要以上にストイックになる必要はありません。しっかりと準備をして、帰宅したとき元気な顔を見せてくれるようにしてあげてください。

公開日:
最終更新日:2016/05/08