湿度管理

 ニシアフリカトカゲモドキは、ギニア湾岸の、温暖で湿潤な地域に生息しています。そのため、飼育下でも、多湿な環境を用意してあげなければいけません。十分に暖かくても、湿度の低い環境では、彼らは体調を崩してしまうのです。

どのくらいの湿度があればいいのか?

 ニシアフリカトカゲモドキの健康を保つために、具体的にどの程度の湿度を保てばいいのか、はっきりとしたデータはありません。ただ、たとえば彼らの生息地のひとつであるコートジボワールは、年間を通して湿度は70~90%ほど、乾燥する時間帯でもおおむね50%前後のようです。広域に分布する種なので、地域によって違いがあるかもしれませんが、飼育下でも、60%以上の湿度は保っておいたほうがよいのではないか、と思います。ただ、ケージ全体を高湿度に保つ必要はなく、シェルター内など一部が湿潤に保てていればよいでしょう。

基本はウェットシェルター

 ケージ内の湿度を維持するためのもっとも基本となる道具は、素焼きのウェットシェルターです。いくつかのメーカーが同様の機能を持つシェルターを販売していますが、「かまくら型のシェルターの上部に水をいれるためのくぼみがついている」という形状は共通しています。このくぼみの部分に水を入れておくと、その水が素焼きの細かい穴に染みこんでいき、シェルターの表面から蒸散し、シェルター内外の空中湿度を高めるようにはたらきます。シェルター内だけでなく、周辺の湿度も保つことができるのでおすすめです。ニシアフを飼うなら、まずはこのタイプのシェルターを用いるとよいでしょう。

ウェットシェルター

ウェットシェルター

 素焼きのシェルターが手に入らない、あるいは、幼体などでより湿ったな環境が必要になる場合は、水苔を使います。湿らせた水苔を適度にしぼってシェルターの中に敷いておくのです。それによって、シェルター内の湿度を適切に維持することが可能になります。

床材として土を敷く

 床材に土を敷くことも、湿度維持には有効です。適度に湿らせた土をケージ内に敷いておくと、素焼きのシェルターからの蒸散と同じように、土からの蒸散によって空中湿度を保つことができるようになるからです。また、土自体が湿っていることで、特に脱皮不全を起こしやすい指先を、乾燥から守ることもできます。ウェットシェルターだけでは心もとないという場合は、床材に土を用いるとよいでしょう。ただし、床材が湿りすぎていると皮膚病にかかったり、雑菌が湧きやすくなったりするので注意が必要です。

赤玉土を敷いたケージ

赤玉土を敷いたケージ。シェルターから滲みでた水で土が湿っている。

霧吹きをする

 ケージ全体の湿度を一気に高めるためには、霧吹きが有効です。床材に湿らせた土を敷いていても、加温していればどうしても乾いてきますから、床材の湿り気を維持する意味でも、定期的に霧吹きをしてやるとよいでしょう。霧吹きのあとには、トカゲモドキたちの活動性も上がります。ギニア湾岸もスコールの発生する地域ですから、それに引き続く驟雨が彼らにとっては起床の合図になっているのかもしれません。活動にメリハリを付ける意味でも、霧吹きをしてやるとよいと思います。

霧吹き

霧吹きをすると活発になる

 これら3つを組み合わせれば、おおむね好適な湿度環境を維持できるでしょう。とりわけ日本の冬は、とても乾燥しますから、湿度管理には気をつけてあげてください。

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最終更新日:2016/05/08